第2章 親友クロサキ
どれだけ歩いただろう。
明るい日差しの中、心はさっきと何一つ変わらず固まったまま、ただ・・・ものすごい疲労感だけがあった。
「・・・黒崎くん・・・疲れちゃった。」
その私の声に反応してぴたりと黒崎君の足が止まる。
「カフェでもいく?」
立ち止まり、
見上げるとその明るさが不快だった。
いつもと同じ、昼の景色が、心と合わない。
ここ何日も店長の事で悩んでいた私はなんだったんだろう。
……。
落ち着かない、というよりも寧ろ物凄い居心地の悪さ。
馬鹿馬鹿しくて、裏切られたような感覚。
どうでもよくて、
消えてしまいたくなる。
喫茶店。
明るいカフェが目に映る。
とてもじゃないけど、そんな気分じゃない。
目線を泳がせると、窓に光を遮断するシールが貼られた建物が目に入った。
「・・・・黒崎君、ホテル・・・いこ。」