第2章 親友クロサキ
大学の合格祝いって、バイトのメンバー皆でカラオケに行ったとき・・・
私と黒崎君の仲が少し変化する・・・。
「こんなとこにいたの?」
空けっぱなしのドアから入る光が人影に遮られて部屋が暗くなる。
使われていない部屋の隅に私は、居た。
「あ、・・・・・黒崎くん。」
ふと見上げて、立ち上がろうとすると彼は制して隣に座る。
「ごめん、慣れないお酒と歌でなんかちょっと疲れちゃって・・・」
そういって笑う私に無表情で、「なんで謝んスか?」と聞く。
・・・なんで・・って。
ときどき出る黒崎君のこういう反応は苦手。
「店長に言ったんですか?」
「え・・?あぁ・・・うん。」
黒崎君の言っているのは、少し前にあった話。
数日前、店長にバイトを辞める話をしたら・・・・・・・告白・・・されたっていう私の話。