第2章 親友クロサキ
黒崎くんと出会ったのは、高校のときのバイト先。
そのときからの付き合いになるからもう結構長い…のかな。
そのときから、黒崎くんは敬語で話してくる。
実は私、高校をダブってるから、
実際黒崎くんは一つ年下にはなるんだけど・・、
その丁寧なのかぶっきらぼうなのかよく分からない黒崎くん流の敬語と、さんづけは今でも続いてる。
初めは、あんな感じでひょうひょうとして掴めない彼だったからそれなりに距離を置いて接してたんだけど、
ある時、二人の共通点がすごく多いことに気づいて・・・
そんなことをきっかけになんとなく距離が急激に近づいていった。
沢山人が居る時は私にはあまり注意を払うことはないのに、二人で居る時は私の話を一言ももらさず聞いてくれるそんな黒崎君が、ちょっと不思議で、心地よかったのを覚えてる。
態度や雰囲気はまぁ、一貫して同じなんだけどね。
たまに、私は彼が怖い時があって。
逆らえない絶対的な空気。っていうのかな。
うまく言い表せないけれど、そういう黒いオーラみたいなのものが・・・ときどき彼から見える時があったんだ。
どこでそこに触ってしまうか分からないから、仲良くなっても私はどこか彼に気を使って接しながら、
けど、彼の事はとてもいい友人だと思っていたの。