第8章 【第6章】来星ナユ、ついに対面!!
ナユは自分が押し倒した女子生徒を、じっとりと舐めるように眺めた。
赤く染まる顔。涙が零れそうに潤んだ瞳。アワアワと忙しなく動く唇。
抵抗の仕方も分からぬ様子にナユは酷く優越感を覚えた。
「ねえ、チユ…本当に…」
_ワタシのモノにならない?
その時、チユは驚いた。ナユの目が赤く光り始めたからである。
そしてチユは突然の脱力感に襲われた。
『(…ナユちゃん、の目を見た途端…体に力が入らなくなった…頭も、ボーッとして…)…う…』
もしや、ナユがエイリアンの力を使っているのだろうか。せめての抵抗に顔を逸らそうとするが、ナユの両手が優しく頬を包んで戻し、固定されるだけであった。
それでもチユは必死に回らない口で呼びかける。
『なゆ、ちゃ、やめ』
「ふふ、大丈夫。何も考えなくていいのよ」
_チユはずっとワタシの傍に居ればいいのよ
その言葉は聞こえたのか否か。チユは気を失いソファに力なく横たわった。
「んー、やっぱり"半分エイリアン"のせいかしら。効くまで時間がかかる…あと、記憶も消せないみたいだし」
それは別にいっか、と自己完結するユナ。
_これからゆっくり"仕込んで"2人だけの関係を築こう。
_まだ2人の時間は始まったばかりだ。
ナユは妖しく微笑み、横たわるチユの頬を撫でるのであった。