第3章 【第2章】ミステリアスな先輩を探せ!!
八方塞がりな状況に手詰まりになるジンペイたち。まさかこんなにも情報がないとは思わなかったのである。
「チユのやつ、一体どこにいるんだ?」
「昔から隠れんぼが得意だったが、まさかその能力がここでも生かされているとはな」
「それは関係ないんじゃ…?」
「うむむむむ…ハッ!!そうだ!!」
皆が悩む中、ふとジンペイが思いつく。
「それなら学園長に聞いてみようぜ!部室を作ったのは学園長なんだから、当然場所も知ってるはずだ!!」
それは名案だ!ということになり、一同は学園長の部屋へと向かう。しかしここでも思いもよらぬ事態が起きた。
「龍我チユの居場所だと?確かに彼女に部室を与えたのは私だが…実は場所は知らぬのだ」
「「また〜!!?」」
「部室作った本人が分からないってどういうことだよ、学園長!!」
「う〜む…実はだな…」
学園長によると、部室を作った当時はチユの部室の場所は知っていたが、チユ本人から部室移動の申し出があったそうだ。
「なんでも、彼女を妬む複数の生徒が部室を荒らしまわったそうでな…。それ以来、彼女は人知れず活動するようになってしまった」
移動した部室の場所は、限られた人物にしか教えていないのだという。
「限られた人物って?」
「例えば、彼女と仲が良い生徒とか…。そうだ、エマなら知っているかもしれん」
「エマが?」
なんと幸いなことに、学園長の娘である大王路エマはチユと仲が良いらしい。
粋なことに学園長はその場でエマに連絡をとってくれた。