第1章 1本目は処女喪失とともに/胎
小さな湖は空と二つの月をゆらゆらと映している。
私はスカートを押さえてしゃがむと、片手を皿にし喉を潤した。
汗もちょっとかいたし顔も洗ってしまおうか。
ギュッと目を閉じると、ぱしゃぱしゃと音を立てて顔に水をかける。
ああ、冷たくて気持ちがいい……
ポケットにあったハンカチで顔を拭き、目を開けた。
目に入った水面に……
私を大きく凌駕する、巨大なイソギンチャクのような怪物がいる!
「きゃあああぁぁ!」
恐怖と驚愕で腰を抜かし、スカートのお尻が湖畔に追いやられる。
ぐちぐち、うねうね
そんな音と、何やらツツゥ……と粘りのある白い粘液を垂らしている。
まるで私という食糧を見て、涎を垂らすように。
だけど私が食糧ではなく、メスという母胎の役割を無理矢理させられると気づくのは遅くなかった。
異世界の怪物に恐怖で震える身体はまったく動けず、どんどんその巨体の影が私を覆う。
た、たべられるの……?
脳裏に想起されたのは、私の身体が、触手の口に入れられて咀嚼されて死ぬことへの恐怖と痛み。
泣き出すのは早かった。
いや、やだ、来ないで
泣きながら首を振るけど、触手の手は私に伸ばされる。
そして、つるりとしたその先端が、下着越しの秘部にあてがわれた。