Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第8章 壊して
「だめ!来ないで!」
金切り声をあげたステラは後ずさりしながら俺から離れていく。
だが俺は足を止めることは無かった。離れさせねえ、もう二度と。
「だめ…近づかないで…これ以上何も失いたくない……リヴァイまで失ってしまったら…もう私は壊れてしまう……」
だめ、だめ……と小さく言うステラに構わずに距離を詰めていく。
3歩、
2歩、
俺とステラの鼻がくっつきそうになった。
1歩。
そして、ステラの両足が宙に浮いた。
「ひっ……!」
その瞬間、俺はステラの腰に腕をまわして抱き寄せ、深くキスをした。
何秒、何分経ったか分からない。今まで積み重なった愛をステラに伝えるかのように、深く深くキスをした。
ゆっくりと離れると、ステラの頬には涙が伝っていた。
「お前が壊れる前に、俺がお前を壊れるほど愛してやる」
俺はまた、ステラの腰が折れてしまうのではというほど強く抱き締めた。
「俺は疾うの昔からお前を愛している。もうお前から離れられないし、離れるつもりもない。
お前がもしこのまま落ちたとしても、俺はこの手を離さない。俺はお前と共に落ちる」
ステラは、両目から綺麗な涙を流しながら、俺にしっかりと抱きついた。
「………私を壊して」
耳元でそう囁いたステラを、俺は強く引き寄せてまたキスをした。
何度も角度を変えて、長い時間キスをしていた。