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Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】

第1章 始まり


水を入れているステラの後ろ姿を思わず目で追ってしまう。彼女の絹のような髪が華奢な肩にかかっている。綺麗、と思うと同時に消えてしまいそうな儚さも覚えた。


(…何を考えてやがる、)

全く、自分の目と脳がおかしくなってしまったんじゃないか。断じて惹かれているわけじゃない。ただ……ただ少し……目を離せないだけだ。


「…リヴァイさん、…どうぞ」

「……ああ」

ステラがくれた水は、いつもより冷たい気がした。
喉に無理矢理流し込み、ステラの方へ目を向ける。


「…座れ、んなとこで何してる」

立ったまま暫くぼうっと自分の方を見ているステラに声をかけると、驚いたようにしながらもゆっくりと近づいて来た。

「……」

人1人座れるほど俺との間を開けて座ったステラは、水を飲もうとせず、グラスを握りしめたまま下を向いている。長らく沈黙が続き、グラスに入る氷の音だけが響いたが、彼女の声でその沈黙も破られた。


「…リヴァイさん、」

「……リヴァイ」

「え?」

「リヴァイでいい。……ファーラン達はそうだろう、俺だけ敬称あるのはおかしいだろうが……」

「…うん、……リヴァイ」

「…何だ」

「私……私、生きていていいのか分からなくなる」


思わずさっとステラの方に目を向けた。グラスを握るステラの手が震えている。
考える前に言葉がついて出てきたのは、此奴に死んで欲しくないと思っているからだろうか。


「お前が死んだら……お前の両親は悲しむだろ」

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