Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第7章 選択
「兄貴!ステラに会いに行こう!」
イザベルが俺とファーランとの部屋のドアを蹴り破って大声で言った。
何故か最近、耳まで真っ赤になりながらも貴方と私は何でもないんだから、とあいつが言った会話を最後に、屋上でステラを見かけることが無くなった。というより、日中でも中々見かけなくなった。
「イザベル…そのドア後で直せよ」
「大丈夫だろ、こんなの。それより会いに行こーぜ!」
「そうだな、中々会えねーからなあ」
「………いや、会いに行かねぇ」
「え?兄貴?」
「あいつと俺は何でもねえからな……忙しいんだろう、無理して会う必要はねえ」
嘘だ。本当ならば今すぐにでも会いたいが、何故か何でもないんだから、というステラの言葉が頭の中に木霊していた。
「…今晩は会議だそうじゃねぇか…その隙にあいつの部屋くらい拝ませてもらう」
「エルヴィン・スミスのか?書類を先に片付けるんだな」
「その方がいいだろう」
えー、と駄々をこねるイザベルを無理矢理連れ出し、俺ら3人は静かに部屋を出て先にエルヴィン・スミスの部屋へと向かおうとした。
…が。
遠くにステラの姿があった。
手にランプを持ち、暗闇であるからこちらには気づいていないようだ。