• テキストサイズ

Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】

第7章 選択


「……怖いなぁ」

小さくステラがそう言うのを聞いた。

「何がだ」

銀髪を手でときながら聞いた。ステラはまるで1人で会話してるかのように、か細い声で言った。

「貴方がいなくなってしまうのが、怖い」

「……っ、」

また期待してしまう。俺が重い程にステラに抱いている感情を、こいつも抱いているんじゃないか、と

「……でも駄目ね。そんなことを望んでは……貴方と私は何でもないんだから」

_____ああそうだ、こいつとは何でもない。ただ、追われていたのを匿った者と匿われた者にすぎない。

俺は黙ったまま、髪をとき続けた。

こいつに抱いている感情はそう簡単には消えないが、こいつはそれを望んでいないかもしれない。
当たり前だ。ただ___何でもないのだから。

だが、ステラの髪をとく手が止まることは無かった。自分の中で、やはり離したくないと思ってしまう。

「……お前にとって…地上の暮らしは良いものか?」

思わず口をついて出てしまった。ステラは静かに言った。

「地上に出ても、楽しいと思えなかった。上官方といる時は楽しいと思えても……1人になるとどうしても貴方のことを考えてしまう。……私は正直、地上でも地下でもどちらでも良いみたい。貴方がいれば」

ああ、愚かなことにまた期待してしまう。俺がいれば何処でも良いだなんて、……と思っていると、ばっともたれていた首を起こして、わたわたとステラが言った。

「何、言ってんだろう………ごめん、忘れて……」

ステラは夜でもわかるほどに、耳まで真っ赤になっていた。

/ 369ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp