Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第6章 安堵
基地に着くとまず部屋に案内すると言われた。服を着替えろとも言われ、渋々だが俺らはついて行った。
やっと地上へと出れたと言うのに、動きを制限される事に腹立たしく思っていた。
地下には無いような、太陽の光を浴びた木々が茂っている。
この景色を調査兵団などと厄介なものに囚われずに見ることが出来たらと思う。
……足が止まった。
木々の間に、白銀の髪が見えた気がした。光の反射かもしれないが、だが確実に見えた。
ありえない。見間違いだ。あんな髪の持ち主は大勢いるだろう?……
「リヴァイ?」 「兄貴?」
2人には見えていないようだった。気付いた時には俺は制止を振り切って髪が見えた方へと歩いていた。
後ろから彼等が着いてきているのはわかる。だがそんなことはどうでもいい、俺はあの髪の主を知りたいだけだ。
その木に近づく。
風が強く吹いた。同時に、木から‘誰か’がひらりと降り立つ。
手を伸ばせば届きそうな距離に、ステラがいた。