Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第6章 安堵
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「リヴァイ」
聞こえる筈もない鈴の音のような彼女の声で目を覚ます。
こんなにも自分はあいつに執着していたのだといなくなってから気付いた。
ステラがいなくなって2年が経つ。
地上へと出る道は閉ざされたまま、凍り付くように冷たい風が差し込む中でリヴァイは生きていた。
朝、紅茶を飲もうとすると必ずあいつが脳内に浮かぶ。
心臓をもぎ取られたような虚無感に耐えながら、少しでも白銀の髪が見えはしないかと探している。
座って紅茶を飲むと、以前此処でステラが肩にもたれて寝た事を思い出した。
あの時ほど隣に座っておいて良かったと思ったことは無い。
長い睫毛に白い肌…赤くぷっくりとした唇から溢れ出る寝息に、さらさらと流れるような銀髪。
そのまま襲わずに我慢した自分は良くやったと褒める。
こいつはまだ13だ、まだ13…と、気持ちを落ち着かせる時に13、13と唱えていたのは相当おかしいと思うが。