Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第4章 出会い
「リヴァイ」
あいつが俺の名を呼ぶ。
その透き通る鈴の音のような声の余りの美しさに鳥肌が立つ。
声のした方を振り向くと、儚く笑うステラの姿が見える。
思わず消えてしまいそうで手を伸ばす。……が、一向に掴めない____
「………」
またこの夢だ。
目が開き、髪をかきあげ大きくため息をつく。
ここ最近、同じ夢しか見ない。何を伝えようとしているかはさっぱり分からない。
夢の中のあいつは現実よりも消えそうな雰囲気を漂わせている。現実の方がもっと……いや、論点はそこじゃねぇ。
夢の所為もあるが、妙な胸騒ぎが止まない。
隣で呑気に寝続けるファーランを起こすこともせずに、イザベルの部屋へ足を動かす。
あいつが本当に消えてしまうかもしれないと、何処かで考えている。馬鹿げていると思いながらも、イザベルの部屋を勢いよく空ける。