Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第29章 救出
互いにちらりと俺の腕の中のステラを見た。
ヴァニーユと目を合わせ、この男に向き直る。
「取り敢えず……てめえが使った薬をてめえ自身に使ってやろう。
それから首も切りつけたよな?同じようにしてやるよ……安心しろ、首はくっついたままにしてやる。離れた方がマシかもしれねえがな……」
「ひっ、」
「ああ、ひとつ教えてあげますよ。お前の部下、全部地面に伸びてるから助けは来ないよ。残念だね」
殺すことは出来ないが、ステラが負った苦しみを味わせる事は出来る。ヴァニーユと共に其奴を睨みつけると、この男は情けなく縮こまった。
_____「ステラさん!」「ああ良かった、!」「あああステラさん!」
俺が抱えたまま塔から降り元の場所に戻ると、黒服達は全員縛られており、104期達とヘーゼル、ノワールが駆け寄ってきた。
どうやら、ヴァニーユはあの後エルヴィン達と相当頑張って制圧し(黒服は次から次へと屋敷内から出てきたらしい。苛ついた挙句ヴァニーユはエルヴィンと共に屋敷内に自ら入り込んだという)、俺の後を追ってきたらしい。
「5、60人なんて問題じゃなかったねえ………貴族を傷つけたとなると問題だけどこんな大規模な犯罪組織捕まえたんだ、少しは感謝して欲しいね」
ハンジはステラの無事を確認すると、いつも通りになった。さっき迄の深刻な表情は何処に行ったんだと聞きたい。