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Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】

第29章 救出


エルヴィンがピクシス司令に掛け合ったようで、これだけ大暴れしたがお咎め無しだった。


「……こんな状況で無ければ調査兵団を褒め称える式でも開きたい所じゃがな」


世間にはピクシス司令を初めとする駐屯兵により制圧されたと伝わる。その方が良いだろう、調査兵団は市民からの支持が地に埋まっている。たかが犯罪組織を締め上げたと言っても、何かの反乱の予兆かと疑われて終いだ。

ステラ自身に罪は無いのは勿論、妻にしたいという理由で追うなど儂でもした事が無い、と言うピクシス司令の計らいによりステラの身も安全となった。


そして、ヘーゼルとノワールが解毒剤を探していたらしく、直ぐにステラに投与しておいた。
此処の後処理は駐屯兵が請け負う事となり、早く兵舎に戻ろうと馬車を手配し乗り込もうとした時、ステラが目を開けた。


「ステラ…!」

安堵で力が抜けそうになる足を叱咤し、ステラの名を呼ぶ。俺の様子を見たヴァニーユは顔を輝かせた。

「ステラさん!」

その声で、ステラの周りにはわらわらと人が集まってきた。ステラはというと、俺に抱えられている事を認識し、周囲の状況を把握した瞬間に顔が悲痛に染まった。

「ごめ……なさ……」

「……おい」

謝ろうとするステラにこつん、と頭をぶつけ、俺と目を合わせさせた。

「……ステラ」

再び名前を呼び、吐き出しちまえと伝えると、我慢していたステラもぷつんと糸が切れたようで、俺のシャツを掴んで胸に顔を填め、体を震わせて泣いた。

周囲が優しく見守る中、俺はずっと背中をさすり頭を撫でていた。

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