Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第29章 救出
「帰ってよ!!やめて!帰って!私は彼と結婚するの!」
必死に叫ぶが、リヴァイはこちらに向かってくる。
モレクは構わず発砲するが、リヴァイも構わずに私の方へ向かってくる。私の目とリヴァイの目が会った。
私の好きな目で……射抜くような目で私を見据えながらリヴァイは叫んだ。
「うるせえ、俺がお前を愛している限り……何があろうと俺はお前を離すつもりは無い!」
_____私の願いは、貴女と兵長が幸せになることです。どうか、聞いてくれますか?_____
「…っ……たすけて…!」
ペトラの声が脳内に響く。ずっと堪えていた涙が溢れる。
「ルージュ!駄目じゃないか、ほら早く中に、」
「嫌!私はもうあなたには屈しない!」
モレクは相変わらずリヴァイを打ち落とそうとしている。
何とか銃を奪うか、逃げて私の方にリヴァイから気を逸らさせようとするも、薬のせいで上手く体が動かない。
途端、足を踏み外し、体が宙に浮いた。
「ぁっ……」
どんどん体が落ちて行く。モレクが遠ざかっていく……ああ、最後にリヴァイの顔を見ていたかった、
「ステラ!」
リヴァイが私を抱えた。思わず首に手を回し強く抱きつき、その暖かい体に顔を填めた。
すり、とリヴァイが顔を擦り付け、私を横抱きにした腕を強くした。
そこからは記憶が無い。
目を開けると、リヴァイの酷く安心した優しい顔と、泣きそうな笑顔のヴァ二、ヘーゼルとノワール、エルヴィンとハンジさんとモブリット、104期の子達の顔が見えた。