Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第3章 期待
あるじめっとした日の夕刻、イザベルが髪を切られボロボロになって帰ってきた。
「どうしたイザベル!……下の奴らに会いに行ったのか?」
「………」
依然として黙るイザベルに、ステラが駆け寄った。イザベルはステラの姿を見ると力が抜けたのか、かくんと膝を折って座り込んだ。
それをステラが優しく抱きしめ、頭を撫でているのを見届けてから俺はその‘下の奴ら’に報復しに出た。
「殺ったのか?」
「………」
俺が戻った時、イザベルとステラはいなかった。
それを聞こうとするとファーランが話した。
「ステラがイザベルを寝かしたよ………彼女は人を安心させる何かがあるのかもな」
「そうか…」
血の付着したナイフと服を洗おうとファーランの元を離れた。
この様子を、ステラに見られたくはない。あいつは俺が優しいと言っているが、簡単に人を傷つけるような奴だと分かればその考えも失せ、俺の元から去るだろう。
そうならない為に急いでナイフの血を洗っていると、急にドアが開いた。
ファーランかと思って見た先にはステラがいた。