Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第27章 帰還
「ステラさん!エルヴィン団長が戻ってこられました!」
翌日、再びヘーゼルが部屋に飛び込んで来た。
まだ病室にいるべきだと言われているのにハンジさんやヴァ二と同じく自己判断で勝手に帰ってきたのだろう、私はまたエルヴィンに怒ることになった。
「すまない、目が覚めたのに彼処に居るだけというのも退屈でな」
騒ぎ立てる私にエルヴィンはすまない、と繰り返しながら笑みを浮かべていた。
エルヴィンは部屋に入るまでの道のりだけで、仕事を次から次へと受けようとするため、私はそれを全て受け取り、手を伸ばすエルヴィンにまた怒った。
「ステラ、ハンジとリヴァイは何処だ」
「ハンジさんなら部屋で研究中、とモブリットが嘆いていた。リヴァイなら隠れて104期の訓練……いや、指導?教育…?」
「ああ……大体想像はつく。……ならステラ、私的な話をしても良いな」
「……ええ、勿論」
本棚の隣の肘掛椅子に腰をかけた。いつの間にか定位置となっていた場所だ。
「先ず礼を言う。ありがとう」
「……ううん」
右腕を失わせてしまった手前、お礼などは到底受けれるものではなかった。静かに首を振るとエルヴィンは話を続けた。
「ステラ、君がいなくては憲兵を引き込めなかった。私が右腕だけで済み体丸ごと食われていないのも君のおかげだ。帰還できたのも、重症者が迅速に病院へ行けたのも君がいてこそだ。……本当にありがとう」
褒められるのはこそばゆい。俯いたままエルヴィンに話した。