Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第27章 帰還
と、そこへハンジさんがコニーを連れて部屋に入ってきた。
2人でラガコ村へ行った時の事を話してくれたが……
家が内側から爆発したように破壊されていた事、破壊痕のみで血痕が全く無い事、ラガコ村の住人の数と今回討伐された巨人の総数が一致した事。
どの事実を取ろうと、今回の巨人の正体はラガコ村の住人であると_____巨人の正体は人間であると確定してしまった。
暫く、誰も何も発さなかった。
こんなにもはっきりと事実が導かれているのに、脳が理解することを拒絶しているように、巨人の正体が人間である事を受け入れていない自分がいた。
リヴァイも絶望したようにこれまで人を殺して飛び回っていたのか、と言っていたが、ただ一人……エルヴィンだけは笑顔だった。
「お前……何を……笑ってやがる」
リヴァイが絶望の色を濃くしてそう聞くと、エルヴィンの笑顔は消えた。
「てめぇが調査兵団やってる本当の理由はそれか?」
リヴァイの質問に、ハンジさんはえ?と素っ頓狂な声を上げた。私は深く考えなかった。エルヴィンが何のために調査兵団をやろうと、私が彼について行かない選択肢は無い。
‘心身共に疲れ切っていてかわいそう’なエルヴィンに、リヴァイは班の編成の事とエレンとクリスタ__いや、ヒストリアを匿う事を話した。
近いうちにそれを実行するが、今は兵舎内で厳重に匿っている。
エルヴィンもそうするべきだと強く念を押した。