Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第27章 帰還
「何か……偉大な事をしたかのように聴こえるけれど……エルヴィン、私は貴方のようにはできない」
「君は……俺を偉大だと思ってくれているんだな。悪魔などと言われたことはあるが」
「そうね、貴方がもし悪魔であるのなら私はその悪魔の使いになるのかな」
笑顔でそう言うとエルヴィンは驚いたように私を見て、同じ様に笑った。
「所でステラ、罰と礼の件だが」
エルヴィンが口を開いた。そう言えば、壁外でその類の話をした気がする。
「罰は……そうだな、今日は俺といてくれ」
「……え?」
思わず目を見開いて問い返した。エルヴィンは至って真剣に話した。
「何時もリヴァイに取られてしまうからな……偶には、「エルヴィン!」……?」
「それでは罰にならない……私は今日エルヴィンに拒否されようと何しようと貴方の傍についていようと思っていた。そうでもしないとまた仕事するでしょう?」
「……はは、なら問題無いな」
「……本当にそれだけ?」
「ああ。……それから礼だが……状況が状況だ、これが落ち着いたら「いいえ、エルヴィン」
罰などと到底言えない内容であり、礼も尽くそうと考えているエルヴィンに私は頭を降った。
「エルヴィンが生きていてくれるだけで良い。それが最大級のお礼よ」
「………そうか」
また驚いたように目を丸くしたエルヴィンは、ふ、と笑うと目を閉じた。
暫く沈黙が続いたが、窓からリヴァイに訓練という名の教育を受けている104期達の姿が見え、声をかけた。
「エルヴィン、104期達にも顔を出してあげましょう、彼等本当に心配していた」
「ああ、……そうだな」
頷いたエルヴィンはマントを羽織り、2人で訓練地に向かった。