Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第3章 期待
「お前は……俺を怖いとは思わなかったのか?」
「リヴァイを?何故?貴方みたいに優しい人を怖がる理由なんて1つもない」
ふわりと笑いながら言うステラに、つい魅入ってしまう。
「……そうか」
「そうよ」
下を向いてそう言ったステラの顔をちらりと見ると、何かを押さえ込んでいるような表情をしていた。
「……お前は何でも器用にこなすように見えるが…そうやって感情を殺す事は何も器用になる必要はねえと思うけどな」
「……感情をね、整理できないの。……私がもしあの時、もう少し早く憲兵を止めて居たら…、あんな奴に見つかるようなことをしなければ……私が素直にあの人に着いて行っていたら…後悔をしたところで今が変わるわけじゃない。でも……もう、後悔なのか、怖さなのか……憎しみなのか…何かも分からなくなってしまった」
ぎゅ、とグラスを握りしめたステラは、一気に話した。
「…いいんじゃねえか、それで」
「……え?」
「感情を無理矢理制御する必要ねえよ。……お前は優しいからそれで周りに迷惑かけるとか思ってるのかもだけどな……少なくとも俺はそうは思はねぇ。溢れそうになったら俺にぶつければいいじゃねえか。………それに溜め込みすぎるとファーランとイザベルのヤツらには怒られるだろうな」
「ふふ、……怒られたくはないなぁ、」
ステラは笑った。