Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第26章 涙
「ヴァニーユに怒られます僕達。あいつにステラさんの事任されたのに……怪我を負わせてしまった……申し訳ありません……」
だんだん声が小さくなりながら2人が言った。自分の失態であるのに、守れなかったと泣く部下に、ステラは優しく頭を撫でた。
「言ったでしょう、これは私の失態……寧ろあの時2人がいてくれなければ、私は今頃巨人の腹の中よ。君達こそ疲れている筈なのにここまで着いてきてくれた。ありがとう」
2人は首を振りながらも、涙を堪えて小さく敬礼をした。
地上に降りると、リフトから降りる間もなく真っ先にリヴァイがステラを抱き締めた。
「おい……足…」
「リヴァイ、大丈夫。昔のが少し開いただけ……もう止めてある。大丈夫」
「クソっ………何も大丈夫じゃねえ、今すぐ病院に行って二度と開かねぇように真っ当な治療を受けさせる」
「いいえ、行くのであれば明日よ。今夜は兵舎内の統治と事後処理がある。早急に済まさなければエレンの身を守れない。それにローゼの住民達の不安を一刻も早く取り除かないと内乱が起きてしまう」
先の先まで見ているステラの決意に折れたリヴァイは、今夜は絶対に動かないと約束をさせ、ステラを抱えて連れて帰った。
兵舎に着いても尚リヴァイはステラを横抱きにしたままだったが、約束してしまった為その格好のままステラはヘーゼルとノワールに指示を出した。
宣言通り、日が昇る前に事後処理を終え、ヘーゼルとノワールは明日必ず病院行ってくれとステラに言い、その他仕事を続けた。