Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第25章 奪還
「エルヴィン!私は今猛烈に怒っているのに!」
「ああ……いや、すまない……君から命令されるなど初めてだからな……悪くは無い……」
ぎっ、と腕を縛りエルヴィンにそんな話してる場合かと目で訴えると彼はすまない、と再び言って口角を上げた。
「ステラさん!団長の馬です!」
ノワールが後から来てそう言った。ヘーゼルもその後に続いて来た。私がいないことに気付きこちらに来たのだろう、全く素晴らしいタイミングだ。
「ステラ、助かった。礼は言っても言い尽くせない、」
「ならばお望みのままに後程嫌という程お礼を請求する!だからエルヴィン、もう「いいやステラ、俺は戻らない」
もう戻ってくれ、と言ったが遮られた。エルヴィンは馬に跨り鎧の元へ向かった。
ヘーゼルとノワールを連れてエルヴィンに続く。
ふとアルミンが話しているのが見えた……途端、エルヴィンは私に馬を預け立体機動で飛び上がった。
アルミンの作りだした隙をついて、エルヴィンがベルトルトを切りつけた。エレンが離れ、それをミカサが抱えた。
やっと____やっと多大な犠牲を払ってエレンを奪還した。
「総員撤退!」
馬に乗りながらエルヴィンが吠えた。
後は必死に帰るだけ……そう思っていたのに、頭上を巨人が舞った。
「っはあ?!」
ヘーゼルもノワールも叫んだ。叫ぶ間もなく私は鎧を見た。彼はこちらに狙いを定め、巨人を投げて寄こしたのだ。
何体も何体も降ってくる中、遠くでエレンとミカサが投げ出されるのを見た___と思ったら、此方に巨人が降ってきてエルヴィンが投げ出された。
「エルヴィン!!」
急いで駆け寄るも、彼の周りに行こうとした兵は皆食われてしまった。