Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第24章 決意
エルヴィンの元へ戻ると、憲兵のトップであろう方(私は過去のこともあり憲兵とは関わりを持っていなかった……というより、エルヴィンがそうさせてくれなかったから名前をほとんど知らないのだ、申し訳ない)とエルヴィンが話していた。
非常事態だ、と訴えるエルヴィンに、だがローゼだろう?と中々に呑気な事を言うこの馬鹿に、思わず口をついて言葉が出てきてしまった。
「……貴方々は昼に何を見たのですか?」
「何だ?…………誰だ、」
「お気付きかと思いますので名乗りません」
エルヴィンの隣に立ちそう言うと彼は目を見開いた。
私が連れ去られた時私の追っ手をかからないようにしたのは憲兵であり、その人は上の立場であった……上層部で関わりがあるのなら必然的にこの人も私の存在を知っている事になる。
「……昼に何を、か…それはお前達のせいで破壊された街を…」
「誤解させて申し訳ないのですが、我々があの場にいなかったら被害はあれだけではすまなかったでしょう。昼出現したあの巨人は他の巨人を呼ぶ能力を持っている……我々が仕留めていなければローゼだけでなくシーナも破壊された筈です」
彼は反論する事を思いつかなくなった様だった。
中々に話を盛ったが、エルヴィンにちらと目をやると続けろと言われたようで話を続けた。
「ローゼが破られたかもしれない今、早急に穴を塞ぎ、ローゼ内の巨人を討伐せねばなりません。いつ鎧や超大型が出現しシーナが破られるかも分かりませんので」
きっ、と唇を結び彼は耐えているように見えた。