Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第3章 期待
「…ステラ」
「おはよう、リヴァイ」
朝、いつものように彼女の元へ行く。
立体機動をステラが初めて使ってから暫く経った。この所、時間の経過が早いように思う。
以前壁と壁との隙間で密着した事は簡単に忘れることが出来ていなかったが、お互いあの夜以外その事について話はしなかった。ステラがあそこで答えを誤魔化した、というのもある。
そして俺はあの日以来、ステラの事を抱きしめたいという欲が出てしまった。
正直な所、毎朝紅茶を貰う度にその我慢は蓄積されている。
……しかし、中々その我慢も効かなかった。
「今日はアールグレイに……り、リヴァイ…?!」
紅茶を差し出そうとするステラの肩に顔を埋め、それと同時に腰に手を回して抱き寄せてしまった。
「……?」
ステラがどうするべきかと困惑しているのが分かる。だが手を離すことはしなかった。
細い腰だった。あまりにも細くてそのまま折ってしまいそうだった。いや、俺の握力なら折れてしまうだろう。
何も、気持ちに気づいて欲しいわけじゃない。我慢している事にも気付かなくて良い。
ただの__ただの、気まぐれだ。そう思ってくれれば良い。
悪い、と言って離そうとした時、ステラはそろそろと手を伸ばして俺の腰に抱きついた。