Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第3章 期待
「……ステラ?」
はぁ、と上がっていた息を何とか整え、名を呼んだ。
「そこにいるの?リヴァイ……貴方の寝ている部屋に行ったんだけどいなくて…」
「ああ……どうした?」
「待って、ここ開けても…「駄目だ!」…わ、分かった…」
今は駄目だ。下半身を出したまま、息が上がっている状態で、しかも脳内で考えていた人物本人に会うことなど出来るはずがない。
「いや、悪い……今……茶葉をひっくり返したからな」
「茶葉を…?」
「ああ、水を飲みに来たが手を滑らせて中身をぶちまけた。今片付けてる……足の踏み場がねぇから入るな、ステラ」
「そう……大丈夫?」
「問題ねぇ。……所でどうしたんだ、ステラ」
茶葉をひっくり返した、なんて俺が1番やらないだろう事を言ってしまった。だがそれを疑いもせずに大丈夫かと心配するステラに、隠れて疚しい事をしていると罪悪感があった。
「今日、ありがとう。楽しかった……でも、手を煩わせてごめんなさい」
「いや、言ったろ……俺の判断だったと。何も謝ることねぇ…お前が無事なら良い」
うん、と小さくステラが言ったのが聞こえた。
「それと……あの、……さっき、抱きついてしまった時…」
___まさか、今その話をされるとは思わなかった。
この先、こいつはなんて言う?
「……っ、ごめん、やっぱり何でもない、!お休みなさい!」
……あ?
おい待て、何だって?
このまま答えが分からないままか?
今、ステラの顔を見れていなかったが…若干声は上がっていた……良い方向に捉えて良いのだろうか。
はぁ、と大きくため息をし、残された熱に頭を抱えた。