• テキストサイズ

Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】

第23章 女型捕獲Ⅱ


エレンは落ちた女型の上に乗り、エレンと私達で項を削ぎ、本体を取り出そうとした。

が、瞬間、女型の本体は全身を強固な水晶体で覆った。

目を閉じ、口も閉ざし____最後の最後で逃げられた。


「……っアニ…!何故今逃げる!今まで……っ今まで貴方は散々‘逃げなかった’のに!アニ!私は逃げていないのに!」


気付いた時には刃を水晶体に切りつけ、アニに向かって吼えていた。がくんと膝から力が抜け、刃が手から落ちた。唇を噛みすぎて血が出ているがそんなことどうでもいい、アニを睨み続けた。


「……さ、」

ああ、ヴァ二が何か言っている……手に唇の血が滴り落ちた、

「ステラ、さ…ん……」

ヴァ二が私の名を呼ぶ。……声が震えている?

「ヴァ二……?」

見上げると、彼は震える手で歯をかちかち言わせながら壁を指さした。



________何?



壁の……壁の中に…巨人?

あれは……あれは何?


「ステラ!今すぐエルヴィンとリヴァイの元に行くんだ!女型と壁の‘あれ’の事を話すんだ……私はちょっと彼と‘お話し’したいからね……」

ハンジさんが冷静に__いや、冷静になろうと言った。
彼女も僅かに震えている。ウォール教の司祭がハンジさんの後ろにいる…女型の捕獲は失敗、多くの犠牲者、壁の中に巨人…ウォール教の司祭、‘お話し’、……

すう、と大きく息を吸い、吐いた。

「はい」

きっ、とハンジさんを見ながら真っ直ぐに言った。ハンジさんは大きく頷いた。

「ヴァ二、来なさい」

ヴァ二も震えていた。彼が怖さから震えているのを見たのは初めてだった。彼は真っ直ぐ私を見て、深く深呼吸をした。

「はい」

感情を押し殺し、2人でエルヴィンとリヴァイの元に向かった。

/ 369ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp