Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第23章 女型捕獲Ⅱ
女型とエレンが平地へと入ると、ハンジさんが命じた。
「二手に分かれろ!何としても女型を確保せよ!」
「…!ミカサ、冷静になれ!エレンは大丈夫だ、今は女型の確保に集中しなさい!」
「っ…はい!」
女型にやられるエレンを見つめるミカサは、今にも単独行動を起こしそうだった。私が止めると、ミカサはきっと唇を結び頷いた。
エレンはまるで……どんな大義で人を殺せたのかと怒りを訴えているように見えた。
多くの建物、多くの人の命を犠牲にしながら女型とエレンは戦い___女型はエレンを諦めて再び壁を目指した。
そのまま女型は……巨人の姿のまま、壁を登り始めた。
「速い……!」
ヴァ二が猛スピードで飛びながら私の隣で言った。
いくら立体機動が速くとも追いつけそうにない。だがこの機を逃す訳にも行かない。
行かせない!とミカサが飛び出し、ぼろぼろになったエレンが体を修復し立ち上がろうとしていた。
「……アルミン!ミカサに言え!エレンを踏み台に!」
咄嗟に思いついたが、アルミンは____流石だ、やはり頭が切れる___頷き、ミカサを追った。
「ミカサ待って!」
女型が登るのを、私達が追い掛ける途中…ふと、エルヴィンが見ている気がした。
距離的にも技術的にもミカサが行ける。ミカサにやらせろとエルヴィンが言ったように思えたのだ。
エレンが女型の足元に行った……瞬間、目にも止まらぬ速さでミカサがエレンの手を台として飛び上がった。
まるで彼のように___人間離れした速さで女型の指をミカサは切り落とした。
そのまま女型は落ちた。