Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第21章 女型捕獲Ⅰ
ああ、無事だった!彼がそう簡単に死なないことは分かっていても、やはり無事であった安堵が広がってしまう。
駄目だ駄目だ、切り替えろ。
「エレンは無事?!」
ハンジさんが怒鳴った。
「ああ、無事だ……エルヴィン、やはり女型がもう一度現れた。こいつと何とか取り返したがな……女型は諦める、早めに退却した方がいいだろう」
「……ミカサ、」
隣には、リヴァイの腕に抱かれるエレンを見るミカサがいた。ふと、リヴァイの足に違和感があることに気付いた。
「……っ、ヴァ二!医療班を!」
離れていたが、彼は瞬時に呼びに行ってくれた。リヴァイはエレンを離し、ミカサは彼に自分のマントを被せた。
「……っくそ、」
「足を……?」
駆け寄って肩を貸すと、リヴァイが顔を歪めた。
「ヒビだろうが……しくじった。悪い」
必死に首を降った。彼は私が責任を負いすぎる、というが、リヴァイの方がそうだ。何も謝ることなど無い。
「ステラさん!」
「ヴァ二!ありがとう!」
「ステラ!陣形を整える、来てくれ」
ヴァ二が医療班を連れて戻ると同時に、エルヴィンが私を呼んだ。
「……大丈夫だ、ステラ。助かった」
私が足を見ると、リヴァイが優しく言った。
思わず力が抜けそうになった。駄目だ、まだ持ちこたえろ。まだ終わっていない。
でもやはり言葉を発することは出来ずに、頷いてからエルヴィンの元へ向かった。