Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第21章 女型捕獲Ⅰ
(ああもう…!)
私の班は皆素早く立体機動を扱えるが、それでも何体削いでもいなくならなかった。
(……!)
まずい、後方から巨人の手が__逃げられない、
「触るな」
が、瞬間、ヴァ二とヘーゼル、ノワールの3人がその巨人を討伐した。
「……!」
声を発する間も無く次の巨人を削いだが、ヴァ二達は私が口角を上げて目でありがとうと言ったのを受け取ったらしい。
「総員撤退!西方向に集結し陣形を再展開!カラネス区へ帰還せよ!」
エルヴィンがそう叫ぶのを聞いた。
「くそ……」
ヴァ二が私の隣で息を切らしながらそう言った。
顔に付いた血を拭いながら、エルヴィンがこちらに来るよう合図したのが見えた。
「ヴァ二」
「了解です」
エルヴィンに呼ばれたから私の班を連れて先に行け、と言う前に彼は行動してくれた。
帰還途中、エルヴィンがハンジさんに自らの考察を打ち明けていたが、やはりそう思えて仕方がなかった。
女型の巨人が抹消されたのであれば存在が消えるが、私の中にまだもやもやと残っている。
「……位置を特定できるかステラ」
「いいえ、巨人の気配が無い……エレンの方に向かうべき、」
「いいや、君はここに残れ。向こうはリヴァイに任せている」
「……っ、はい」
エルヴィンはそのまま進んだ。頼むから無事でいて欲しい。その思いを抱えながら、巨大樹の森を抜け、遺体の回収をする事となった。