Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第3章 期待
あの後、何とかステラを隠しながら隠れ家についた。俺もこいつも、狭い所で抱き合っていた事は、自然と触れなかった。
ステラを家に入れてから、俺はこいつに向かってナイフを投げた奴を突き止め、報復しておいた。
ただ興味本位に投げただけだと喚くクソ野郎共を黙らせてから家に戻った為、ファーランに不審な目で見られた。
「どうしたんだリヴァイ」
楽しそうに談笑するステラとイザベルにばれぬように、ファーランが小声で聞いてきた。ステラは、イザベルにはナイフの事を黙っているようだった。
「……ステラの頬が赤いが……何してきたんだリヴァイ?」
____そういや、今改めて見てそう見えた。抱き合った後、まともに顔を見たらまた抱きしめてしまいそうで、見れていなかった。
「……何もしてねぇよ、追われたんだ」
「は?」
「ステラの方にナイフが飛んだのを見た……あいつはやはり外に出すべきじゃねぇ」
「………」
「何だ」
「いや、……それだけか?」
こういう、女が絡む事になるとファーランは鋭い。
「……何もねぇよ」
「ふぅん……」
にやり、とファーランが口角を上げた。が、直ぐに顔を正した。
「まあやっぱり……リヴァイの読みが正しいね。ステラに仕事をさせる訳には行かない」
「ああ。……なのにお前は話そうとしやがって…」
「紅茶で脅されたんだ、仕方ないだろ……あ」
「あ?」
ステラにナイフを投げた奴を懲らしめた上に、俺は紅茶の茶葉を無駄に使ったファーランを懲らしめることになった。