Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第20章 ✵誤解
「連れ出して悪いね、ヴァ二。次いでと言ったらなんだけれど……ヘーゼルとノワールにこの資料渡してくれる?」
「ええ、勿論」
ヴァ二は私とリヴァイとの間の‘何か’が解消されたのだと知った時には、良かったです、と心から安心したように言ってくれた。
街での一件から、私が連れ去られた時訓練兵を監視してくれていた時のように、いやその時よりも更に警戒網を張っているようだった。全く、本当に良い部下を持ったと心から思う。
ヴァ二がヘーゼル達の元へ行っている間、私はその兵舎前で待っていた人の元へと行った。
「………ペトラ」
「ステラさん」
二人の間を、木々の暖かい風が吹いたように思った。
「すみません、私の方から行くつもりだったんですが」
「ううん………どうしたの?」
検討はついていた……いや、ついていると思いたくなかったが。
「明日の壁外調査に向けて、言っておきたい事があったんです。ステラさん、貴女に」
「うん」
「……リヴァイ兵士長の事なんです」
「………」
「……私、兵長の事が好きでした」