Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第20章 ✵誤解
「ステラさん」
「ん~?」
「またファン出来ました?」
前日の会議(確認)が終わり、エルヴィンの部屋で明日の新兵の位置を確認しているステラに、窓から外を見ているヴァニーユが声をかけた。
リヴァイはステラの隣に座り、先程からずっと資料を見続けるステラの髪をくるくると指に巻き付けて弄っている。
エルヴィンは手を組んで考え込み、ハンジとナナバとミケは他が戻った後もまだエルヴィンの部屋に残っていた。
「ファン?」
「リヴァイ兵長の班の方でしょうか、兵舎の前で待ってます。俺見てきますか?」
「私に用なのかな」
「……きっと。今ヘーゼルに話しに行っていますから」
「んーーっ、誰かな~」
手を上げて伸びてからよいしょ、と立ち上がったステラは窓に近づいた。リヴァイは手持ち無沙汰になり、眉間にシワが寄った。
ステラから目を離さなかったリヴァイは、そのステラの顔が妙に強ばったのを見た。
「どうした?ステラ」
優しい声音でリヴァイが聞いたが、ステラはただ首を振った。
「……行こう。おいでヴァ二」
「はい」
「ステラ……?」
「何でもないよ、リヴァイ。……明日の事で少し確認したいことがあるから部屋で待っていてくれる?」
「ああ、構わねえが…」
そう言うと、ステラは部屋を出ていった。ヴァニーユも失礼します、と一礼してから出ていった。