• テキストサイズ

Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】

第19章 恐怖


紅茶とティーカップを持って、満足して店を出た。

リヴァイに、と思ったら自然と体が動いて買ってしまっていた。どう渡そうか、そう考えていた時、人混みに呑まれて皆とはぐれてしまった。

どんっ、と体がぶつかったのを感じた。

「っ…すみません、」

「いいえ、こちらこそ………っ!ルージュ!」


_____え?

ぶつかってきた人は、この辺では見かけないような上等な服を着て、私の肩を掴み、ルージュ、と呼びかけた。


何故その名で呼ぶ?……その名を知っているのは____いや、その名で私が‘呼ぶように言った’のは、一人しかいない。

自然と体が震えた。

ひゅっ、と喉が鳴った。

足の力が抜けて、歯もカチカチと音を立てた。


「………モ……レク……」

口から乾いた声が出るのを聞いた。

「……久しぶりだね?」

口角を上げながら、彼は____モレクは、私の目の前に顔を寄せた。


はぁっ、はぁ、と自分の口から息が出ていた。


左足の撃たれた傷が、疼くような気がした。

/ 369ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp