Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第19章 恐怖
ステラさんが見たいと言った店は、紅茶の店のようだった。
「ねえミカサ、あの人をどう思う?」
「……チビ」
「ふふっ……それ、本人の前で言っちゃ駄目よ……ふふ、」
ステラさんは店内でミカサとそう話していた。
2人だけにわかる様な会話をしていた為、後で問い詰めようと思った。
「……あの人は相当貴方に惚れている」
「そうかなあ」
「……以前、貴方の話をしていた時を聞きましたが……あの人は1番楽しそうだった」
「………うん。…うん、そうね」
ステラさんはミカサの言葉を聞くと、微笑みながら、少しだけ項垂れたように見えた。それを気遣わしげにミカサは見ていた。
暫くして、ステラさんは茶葉とティーカップを手に取り、満足した様子で店を出た。
途端、馬車を捕まえに行っているヴァニーユさんがこちらに戻ってくるのが見えた時、人混みで俺達は離れてしまった。
「あっ、ステラさん!」
ヴァニーユさんがしまった、と声を上げるのを聞いた。
遠く離れてしまったが、ステラさんが誰かとぶつかるのが見えた。
____「……ルージュ!」
ぶつかった人がそう叫ぶのを聞き、ステラさんが膝をついて震えているのが見えた。
人混みを何とかして掻き分けながら、ヴァニーユさんが必死にステラさんの方へ向かうのが見えた。