Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第19章 恐怖
「……困りますステラさん……また貴方に惚れる人が増えてしまう……」
ヴァ二の前に立つと、彼は頭を抱えてそう言った。
兵服の方がいいんじゃないか、そう言うとダメですと即答された。
前日のうちに、ヘーゼルとノワールが仕事を担ってくれることになっていたらしい。寧ろ頼って任せてくれる事はこの上ない名誉だ、と2人は言っていたと聞いた。本当に、私はいい部下を持ったと思う。
私の姿を見るなりヘーゼルとノワールは一時的に口が聞けなくなったのか、暫く呆然としていたが、「かっ……わいすぎないですか」と言われた為素直に喜んでしまった。
エレンのいる旧調査兵団本部に着くと、何故かリヴァイはいないようだった(自分から避けているのに探している自分にまた嫌気がさした)
「ステラさん!…………!」
エレンは走ってこちらに来るなり頬を赤めたため、少し気分が良くなって調子に乗って似合ってるかな、と言って一回転してみた。
こら、とヴァ二に叱られた。
「ステラさんちゃんと鏡見ました?」
「見たよ」
「なら滅茶苦茶可愛い姿が映っているのは気づきましたか」
「そう見えているなら嬉しいけどねえ」
「本当に!貴方は!危機感を持ってください!……リヴァイさんが心配するのも分かる……」
またヴァ二が頭を抱えて言った。
「そろそろ行こうか…?エルヴィンには明るいうちならエレンを連れ出していいって言われたんだ」
「はい……」「はい!」
頭を抱えるヴァ二と、きらきらと目を輝かせるエレンと共に外出しようとした時、別の声が私の名前を呼んだ。
「……ステラさん!」