Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第19章 恐怖
「……ねえヴァ二、」
「何です?」
「後20数日で壁外調査………分隊長の私が街に出るのはやっぱり…」
「ああ、そう言うと思ってました。大丈夫ですよ、何せエルヴィン団長に頼まれたんです俺」
「エルヴィンに?」
思わず驚いた声を上げた。
「俺……本音を言うと、ステラさんが辛そうな顔してるのどうしたらいいかと思って……それで街に誘ったんです。でも団長も同じ気持ちらしくて。エレンの精神を少し安定することにも繋がる、と言って快く許可して下さいました。……いえ、というよりは行ってきてくれと頼まれました」
「……ごめんね、また君に色々任せてしまった」
「謝らないで下さいステラさん……先に申した通り俺は今とても浮かれているんです」
にやっと笑ったヴァ二に、ありがとう、と改めて礼を言った。
彼に外で待ってもらい、私は私服に着替えた。
単純に白いワンピースに身を包み、少しヒールのある靴を履いた。
両親からのペンダントは一時も外さず、御守りとして持っていた為、今回も外さなかった。
私服など何時ぶりだろうか……次はリヴァイと行きたいな、と思うと同時に、何故か最近リヴァイの顔を見れない自分がいることに辛くなった。
リヴァイに会いたいなあ、と呼吸をするのと同じくらい自然に考えているくせに、いざ彼が目に入ると逃げてしまう自分が嫌になる。
会いたいけれど会いたくない、謎の気持ちを抱えながら、必死でリヴァイとペトラが二人でいた時の光景を振り払おうとした。