Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第18章 勧誘
「……鋭いなあ」
ふっと力が抜けたようにステラはソファーの背もたれにもたれ掛かった。
「リヴァイとは会えたのか?」
「…会えた」
「ああ、……それで……リヴァイが誰か他の人といるのを見たりした…とかか?」
「本当に…エルヴィン、貴方には目が100個付いているみたいね」
「褒め言葉として受け取ろう」
「……その通り。……彼を疑ってるわけじゃないけど……はぁ、もう、こんな醜い自分が嫌」
「俺だったら、醜いなどとは思わないが。……寧ろそこまで想ってくれる事に喜びを隠せないだろう」
「……エルヴィンは女性を喜ばせるのが上手なのよ。……そんなの、傷心中の女の子に言ったら直ぐに落ちてしまう」
「……なら、君は落ちてくれるのか?」
エルヴィンはステラの目を見ながら言った。
ステラもエルヴィンの目を見たまま離さなかった。
「……どうだと思う?」
ステラは消え入りそうな声で聞いた。
エルヴィンは微笑しながら言った。
「……いや、君は落ちてくれないだろうな。リヴァイに先を越されている」
エルヴィンはふ、と笑ってまた資料に目を戻した。
ステラも微笑んで目を閉じた。
「ここで寝ていい?エルヴィン」
「ああ…いや、そうしてくれ。君の部屋に戻ったら君は寝ることをしないだろう?」
ばれてた、と笑うステラを横目に、エルヴィンは自らの思いを殺して仕事をし始めた。