Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第15章 視野
「ヴァニーユか、入れ」
「団長、遅れてしまい申し訳ございません。然しながら、話を聞いて頂けるでしょうか」
「話?構わないが…」
「エルヴィン団長、私の指示です。今回壁を塞ぐ事を考案した、104期訓練兵アルミン・アルレルトにエレン・イェーガーについての話を聞こうと勝手ながら考案致しました」
「ステラ、君の指示か……後に聞こうとは思っていたが早い方が良いだろう、助かる。迎えてくれ」
ヴァ二がアルミン、と声をかけると、どんっと見事な敬礼をして彼は名乗った。
「ごめんねアルミン……報告書を待っている余裕が無いんだ。壁が壊された時からの話を詳しくしてくれるかい?どんなに長くなっても良い」
私は椅子を差し出しながら彼に言った。しかし彼は座らずに、訓練兵だとは思えないほどの気高さで経緯を話した。
彼の話により、また彼の態度もあってか、完全に信じることが出来た訳では無いが、少なくともエレンが敵であり、嘘をつくという事は無いだろうと全員が一致した。
アルミンはそれを聞いて安心したのか、先程よりも顔が和らいだ気がした。
ヴァ二に彼を送らせた後、私達はエレンを憲兵団に引き渡さないように考えることとなった。