Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第2章 自覚
「にしてもリヴァイ、気付いてないのか?」
「何ださっきから、はっきり言いやがれ」
「気付かせてやろうとしてるのさ。……無自覚なんだな、何度もステラの方見てるのは」
は?
何を言っている、俺は今ナイフを………
「普段ステラを目で追ってるのも自覚無しか?」
普段?何時もそうしてるか?俺が?
「……んな事してねぇよ、するはずねえだろ」
「へーえ?」
にやにやとしながら此方を見るファーランを睨みつける。構わずにファーランは話を続けた。
「なあ、直球で聞くがなリヴァイ……ステラのことどう思ってるんだ?」
睨みつけながらも、目の端にふわりと笑っているステラが映る。
「………悪くない」
「ははっ……その悪くない、は最高だの意味で取っていいのか?」
「お前は……あいつの事が好きなのか」
気付いたら、そんな事を口走っていた。まるでそうであっては欲しくないと思っているように。
「ああ、好きだ」
心臓に鉛が落ちた感覚がした。
「…妹としてな」
ファーランが再びにやにやとしながら言う。心臓の鉛は無くなっていた。
「まあでも、俺の考えが変わるかもしれないからな。その前に奪っといた方がいいんじゃないかリヴァイ、あれは地上でも相当好かれる」
「はっ………余計なお世話だ」
さっきから此奴は何を言っている。再びナイフに目を戻すも、思い浮かぶのは花が咲くように笑うあいつの顔だった。