Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第2章 自覚
「で?リヴァイ、どうなんだ」
「あ?何がだ」
ステラの肩に顔を埋めるなど、いくら会った時に比べたら距離が縮まったからといいやる事じゃない。
だが、丁度ファーランが起きてきたから離れる口実ができたものの、あのまま動かなくなってしまう自信はあった。
今朝の事をそう思い出しながらイザベルとステラが談笑している間ナイフを磨いていると、ファーランが横から声をかけてきた。
「何がって、ステラさ。随分気に入ってるようだけど」
「……」
「そもそも、お前が家に招いた事自体未だに信じられないからな……気まぐれだけか?何でこの家に招いたんだ?」
「なんだ、嫌なのか」
「いいやリヴァイ、お前が1番避けそうな面倒事、じゃないか。俺は妹が出来たみたいで嬉しいけど」
「……ただ勇気があると思っただけだ」
「勇気?」
「普通、銃で撃たれてたら恐怖で周囲のことなんか考えねぇだろ……ましてや此処の地下の人間を庇おうとする奴なんかいねえ。それに両親の願いのために命を賭してまで逃げて来るやつなんざそういねぇよ……」
「……つまり、自分より他者を優先するステラを放っておけなかったってわけだな」
「……ああ、まあそういう事になるな」
「そしてその勇敢さだったりとか優しさに惚れたと」
「そこまでは言ってねえよ……変な解釈するんじゃねぇ」
「はは……悪いな」