Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第14章 指導
「大丈夫よ、アルミン。ありがとう……
今回ね、私壁外調査連れて行って貰えなかったの」
少し頬をふくらませながら言ったステラさんは、20歳であることを忘れさせるような、かわいらしい無邪気な笑顔で言った。
「足骨折したからって……役に立てるのに……エルヴィンたらほんとに……」
もう、見送るだけがどれだけ辛かったか、と項垂れるステラさんの口からエルヴィン、と団長を敬称なしで呼んだことに、相当な仲の良さを伺えた。
「ごめんね、こんな話するつもり無かったのに」
「いえ…それじゃあ今回…ここに来たのは足を慣らすため……もあるんですか?僕らの教育以外にも……」
アルミンが静かに聞いた。
「当たりよ、アルミン。
以前だったら、私が行くんじゃなくて何人か訓練兵の子達が私の元に来てくれて指導していたけれど……。少し前にエルヴィンにそれを禁止されちゃったんだよね。ほんとに心配性なんだから……」
確かに、あまり気にしていなかったが、何代か前までは自分から指導を志願する人がいたと聞く。しかし訓練兵は兵士となった方々の所に自ら行くことは、自然と禁止となっていた。
アルミンの言っていた、‘連れ去られた’ことに関係しているのか、そうエレンは聞こうとしたが、アルミンに足を踏まれて止められた。
「今期訓練兵は皆能力が高いと聞いた……それに、この足を慣らすためにも良いだろう、って言ってエルヴィンが私をこっちに寄こしたの……でもやっぱり来てよかったなあ」
俺たち3人は何故ですか、とステラさんに詰め寄った。ステラさんは驚いたようだったが、朗らかに言った。
「貴方達に会えたからよ」
俺はまた、誇らしい気持ちが湧き上がるのを感じた。