Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第14章 指導
日が昇る少し前、訓練兵の兵舎についた。
キース団長の部屋へと向かおうと思ったが、全く忘れてしまっていたことに気付いた。
どこかなあと思いながら歩き回るうちに眠気が襲い、それらしき部屋を見つけたからああ、これだよと勝手に納得してその部屋の前で寝てしまった。
頭の中では、リヴァイがよくやった、と涙を流しながら私を抱きしめている光景を(たぶんこれは夢なのだろう、何せ後ろには川があり周りは瓦礫だらけだ、場所が全く検討つかない)ゆっくりと見ていた。
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「おい、これ誰だ…?」
朝起きて訓練へ向かおうとすると、ジャンが怪訝な声を出して言った。
「あ?何がだよ、……誰だ?」
俺らの部屋の隣に位置する部屋のドアの前に、マントを目深に被った女性(足が異様に綺麗だったから)が座り込んでいた。きっと寝ているのだろう。
「エレン、どうしたの?」
「見ろよアルミン、お前こいつ誰か分かるか?」
「いいや知らないよ…」
「なんだなんだ部屋の前で群がって」
「ライナー、見てくれよ」
「誰だ…?おいベルトルト、知ってるか?」
「さあ…」
「起こしてみよう」
「エレンお前正気か?起こした途端に喉笛掻っ切られたらどうするんだよ」
「なんだジャン、怖いのか?」
「ばっ…んなわけねーだろ!だがな、物事には順番ってもんが……「あの、すみません」…おい!」
俺は興味本意でその人の肩を揺すって声をかけた。
何かこう、細くてこれは守らなくてはと思わせられた。
「……?」
その人はゆっくりと頭を上げ、俺の方を向いてマントをとった。
_______あの人だ。
以前助けてくれた、あの銀髪の美しい女性だった。