Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第14章 指導
訓練兵達の元へ行く日の前夜、というより早朝3時頃、私は部屋を出て向かうことにした。
足はおぼつかないが痛みはない。確かに、あと10日もすれば完治だろう。2週間動かなかったおかげで順調に治っている。つくづくエルヴィンはどこまでも見えているようでおそろしいな、と思う。
しかしその2週間、忙しさのあまりリヴァイと会えなかったことだけが不満だった。会いたい、今すぐにでも駆け寄りたい。
だが、そうしてしまったらもう離れられないだろう。リハビリ、と言っても立派な任務だ。リヴァイと会ったら任務放棄どころか兵士であることも放棄してしまいそうなくらい、‘色んなモノ’が溜まってる。
というより、会った瞬間に私の方からリヴァイを襲ってしまうだろう。
あぁ、なんて強欲になってしまったんだろうか
そう考えながらも、リヴァイのことが頭から離れるはずもなく、会わないうちに出てしまえばいいのだ、と単純な考えで今馬を走らせている。
私がいない間の指揮は全てヴァ二に任せた。
向こうの心配はないだろう。
ここ最近ヴァ二は、以前よりも大人しくなった……というより、ついて回っていた子犬が先導を切って歩く猫のようになっていた。
だがお願いね、と頼んだ時は以前の子犬のようになってきらきらした目で了解です!と敬礼したヴァ二だったから、やっぱり君も変わらないなぁと頭を撫でたら真っ赤になってしまった。