Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第13章 任務
「痛むか…?」
「少しだけ……でも大丈夫よ…」
リヴァイは骨折したステラの左足を気遣いながら、ベッドの上に座らせた。
ステラが骨折した瞬間、遠く離れたところにいたはずのリヴァイは怒りを露わにしてその原因の巨人を切り刻み、周りの人間も切り刻みそうな勢いだった。
だがステラの呻く声を聞くと怒りは去ったのか悲しさと苦しさに満ちた優しさでステラを介抱したのだった。
壊れ物を扱うように、繊細に自分に触れるリヴァイに、ステラはまた愛しさが込み上げると同時に、自分の弱さや申し訳なさが溢れ出てきた。
「言ったろ、お前のせいじゃないと」
自分の考えを見透かされたかのようなリヴァイに、ステラは切なげにはにかんだ。
1人の兵士が巨人に捕まってしまったところを助けようと、無理な体制から無理矢理戻り、巨人の目を突き刺して頭に着陸しようとした時に無理矢理やっていた反動で足を変な方向についてしまったのだった。
「あの時お前が助けてなけりゃあの兵士は今頃巨人の腹ん中だ。何も責めることはねぇ…と言いたいとこだが、」
リヴァイはステラの頬をつねって言った。
「無茶しすぎだ。お前のその優しさにも惚れてるが……自分を大切にしてくれ、ステラ」
「ほへんなはい」
ごめんなさい、そう言ったが聞き取れただろうか。リヴァイは笑うとステラの隣に座った。