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Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】

第11章 ✵やっと︎︎


その日、俺はエルヴィンに呼び出された。

ちょうどステラが髪を切りに街に出る、と言った日で苛つきながらも、ハンジやナナバと楽しそうに談笑するステラが微笑ましくて見送った。その代わり朝に唇を貪ったが。

あの長い髪が、立体機動の邪魔になってしまうと考えるステラの気持ちは勿論わかる。だがなんというか、あの綺麗な銀髪を手でとくのが密かな楽しみだった。

あいつは頭を撫でられることはあっても、髪を必要以上に触られたりしない。いや、本人が触られないようにしているのかもしれない。

俺だけがこいつの髪を触れられて、俺だけが、髪をとくと甘えたようにすり寄ってくるステラの目眩のするようなかわいさを知っている。それがいい。

まあだからと言って髪が短くなったとしても、ステラを愛する気持ちは変わらない……たとえどんな姿になろうと、この世から去ろうと、俺があいつを愛することを止められるものは何一つない。

「聞いてたか?リヴァイ」

そう悶々と考えていた為、エルヴィンの部屋にいることも、話を聞いていたことも忘れていた。いや、話は最初から聞いていなかった。

「聞いてなかった。何だ」

「はぁ、リヴァイ……俺がお前を兵士長として上に立たせる、と言ったんだ」

「……それがお前の決断ならな、従おう」

そう言って席をたとうとすると、エルヴィンに言われた。

「リヴァイ、ステラを熱烈に愛しているのは分かるが、手加減してやらないとお前の愛であの子が壊れるんじゃないか?」

少しばかり口角を上げながらエルヴィンが言った。

「生憎、俺はもうあいつを壊れるほど愛してる。あいつもそうだ。それに俺はとっくの昔からあいつに心を奪われて壊されたままだ………俺は命尽きようとステラを愛することを止めることはねぇ」

「………そうか」

少し悲しそうに、いや、安心したように笑うエルヴィンを残して部屋を出た。

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