Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第2章 自覚
「父様は壁外を調査する内にある事に気付いたと言った。……でもそれが‘気付いてはいけない事’だった。この世の真実を知った父様は中央から命を狙われる事になったのよ」
この事は私が何年もせがんで教えてくれたの、壁外の事や調査兵の事なんかは全く教えてくれなかったけれど、と言うステラは、何処か寂しそうだった。
「密かに調査兵を抜けてひっそりと隠れながら暮らしてきたそうよ。そして………ある三日月が出ていた夜だった。人攫いに捕まっていた女性を助け出したのは」
目を伏せて今度は嬉しそうにステラは語る。もう、ファーランも俺も話はやめて聞き入っていた。
「2人で逃げて、一緒に暮らし……結婚する迄そう長くはかからなかったみたい。互いに一目惚れだったと何度も言われた」
へえ!と目を輝かせるイザベルに笑いかけながらステラはイザベルの頭を撫でた。
「だからね、一目惚れって大事なのよと何度も言われたの」
「確かに、そう……なのか?」
またくすくすと笑うステラに、イザベルもつられて笑っている。
ファーランはまだ父親が調査兵であったことに驚いているようだ。
「……何をそんなに驚くことがある、ファーラン」