Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第11章 ✵やっと︎︎
それから何週間(何ヶ月かもしれないが)か経った。
順調に訓練を続けていたステラだったが、以前より対人格闘術を多く訓練するようになった。
対人格闘の訓練中1度ミケを吹っ飛ばしてしまったステラは、(ミケは少し余所見をしていたというのもあったが)土下座したまま何度も謝った。地面にくっついたステラをはがすのが大変だった。
「ステラよ、お前そんなに対人格闘身につけなくてもいいんじゃないか」
ミケが吹っ飛ばされた夜、俺の部屋で本を読んでいたステラの髪を手でときながら言った。
「もう周りに迷惑かけたくないの……自分の身は守らなくちゃならないし、これから部下ができると思うと…その子達のことも守らないといけない」
「お前は昔から変わらねえな」
「うん?」
「自分より周りのこと優先して考えてるような優しいとこがだ……だがなステラ」
俺はステラを引き寄せて抱きしめた。
「他人は他人自身に守らせろ…と言ってもお前は聞かねえだろうからな、それを止めたりはしねえ。
だが自分を犠牲にするような事は絶対するなよ。それは俺が許さねぇ……お前を守るのは俺だ。大人しく俺に守られてろ」
ステラは俺の腰に手を回して肩に顔をうずめた。
「…リヴァイも変わらないね」
「……どこがだ?」
「不器用だけど本当は心配性で、貴方こそいつも周りのことを気遣っている優しいところ」
「……」
「そんなリヴァイが好き」
不意に俺にキスしたステラはいたずらっぽく笑った。
「あ、リヴァイが照れてる」
「うるせえ、その口塞いでやる」
「ん?…んむっ……ぅ…」
どうしてこいつはこんなにかわいいんだろうか。何度も角度を変えてキスしながらそう考えていた。