Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第11章 ✵やっと︎︎
ステラが襲われてから3週間が経った。
もうステラは訓練に復帰して、ヴァニーユは訓練兵でありながらもステラに部下として認められ、しっかりと訓練に励んでいた。
俺の部屋も新しく作られ、ステラの部屋はエルヴィンの隣になった。
不服そうな俺を見たエルヴィンは、上の判断だ、と俺をなだめた。
聞いた話によると、ステラが連れ去られた時の話は、ステラが夜遅くに攫われ、それを知った調査兵団の最大戦力4人がブチ切れて犯人を潰した挙句アジトも潰した、という話で広まっていた。真相を知るのはキース団長と当時探した4人、そしてヴァニーユの6人だけだ。およそエルヴィンがそう仕向けたのだろう。
「俺らは守りきれなかったのにそんな過大にしていいのか?エルヴィン」
ミケがエルヴィンに問うと、エルヴィンは涼しい顔で言った。
「だからこそさ。今度ステラに手を出してみろ、命がいくつあっても足りないと思わせておかなくては。勿論次なんかは絶対に阻止するが」
この話によってステラは心配する訓練兵や調査兵団の兵士たちに以前よりも群がられるようになった。
大丈夫、ありがとう、ごめんなさいを繰り返すステラを見ながら、こいつはこういう時は赤面しないんだなあと、昨日の夜不意に手を握っただけで赤面したステラを思い出しながら優越感に浸った。