Madly in Love 【リヴァイ】【進撃の巨人】
第9章 ✵事件︎︎
ハンジと二手に別れて隅々まで探し回った。
頼む、無事でいてくれ。
俺はもう二度とあいつを手放さないと誓ったはずなのに。また守れなかった。
クソ!後悔は後でだ、今はステラを見つけろ!
兵舎内は探し回り終えた。どこにいるステラ!
待て、まだ見ていないところがある……馬小屋だ。
馬小屋の後ろには倉庫がある。
残るはそこだけだ。
急いでそこに向かうと、がこんっ!と大きな音がした。
心臓に直に冷水をあびせられたような感覚になり、震える手で急いでドアを開けた。
_______リヴァイ、
ステラが、そう囁くのを聞いた。
気づいたら俺はステラに跨る屑を殴り飛ばし、滅多打ちにしていた。
全ての怒りを、憤りを、悔しさを、この目の前で転がっている塊に殴り付けた。
「なぁ、一つ聞くが……薬盛って殴り続けるっつーのはそんに楽しいのか?あ゛?」
蹴り続ける足を止める事はしない。怒りはそう簡単に消えはしない。
「おい……聞いてんだから答えろよ」
「よせリヴァイ」
エルヴィンとミケが俺の腕を掴んで制す。
「‘それ’の処分は必ずする。」
エルヴィンを見ると、いつもの涼しい顔のように見えて、その‘それ’を見る目には怒りが渦巻き、俺の腕も折れてしまうくらいに震えながら強く握りしめていた。
ハンジは震えるステラの目隠しをとり、服を着せて優しく抱きしめた。